「探偵に依頼したいけど費用がない」「探偵は信用できない」このような理由から、浮気調査を自分自身で行うケースがあります。
私は10年ほど探偵業を営んでいたのですが、自分で浮気調査をした場合の「結果」をいくつも見てきました。
成功して裁判で勝った、失敗して泣き寝入りした…様々なケースがあります。
この度ですが、自分で調査をしようか迷っている方に、元探偵が見てきた「自分で浮気調査をした場合のよくある結果」をお伝えしたいと思います!
この記事の目次
浮気調査を自分で行って、無事に成功させた場合の結果
まずは成功した人の結果を紹介します。
浮気調査の成功とは「不貞行為の証拠を押さえることができた」「パートナーが浮気していないことが判明した」のどちらかです。
さてどんな結果にたどり着いたのでしょうか。
不貞行為の証拠を押さえて、裁判で慰謝料の請求に成功した
「不貞行為の証拠」を押さえて、慰謝料の請求に成功した方がいます。
自分で浮気調査をした場合、9割以上の方が失敗に終わるのですが、こちらの方はとても「用意周到」に準備を重ねていました。
パートナーの行動パターンを記録、高性能のカメラを購入、カメラ撮影のスキルを習得、どんな証拠が有効なのか事前に勉強…事前準備に3か月以上費やしたようです。
その上で、協力者の存在もありました。
ラブホテルに入るところを写真で抑え、その写真が見事に裁判で証拠として有効であることが認められました。
慰謝料200万円の請求に成功していました。
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不貞行為の証拠を「浮気再発の防止」に使った
こちらの方は不貞行為の証拠を「浮気再発の防止」に活用しました。
浮気をしていたという事実があっても、パートナーへの愛は無くならなかったようです。
パートナーに証拠をつきつけて、まずは浮気を認めさせたうえで、将来についてじっくり話し合いを行いました。
浮気を二度としない約束、夫婦間の問題点の洗い出し‥‥そして二人の絆を深めるために、日々努力したようです。
浮気しているという事実だけ確認して、特に何もしなかった
「特になにもしない」というレアなケースもありました。
こちらの方は「浮気の事実が知れれば良い」だけで、慰謝料の請求などは考えなかったようです。
また似た例として「離婚はするけど、慰謝料は請求しない」という方もいました。
経済的に独立していた方なので、慰謝料の請求には興味がなかったようです。
浮気していないことが判明し、安心できた
こちらはとても嬉しい結果ですよね。
しかし、この例はもっとも稀です。
と言うのも、ほとんどの方が「自分の気持ちに整理をつけられない」からです。
「その時の調査で証拠を見つけられなかっただけ」と思い、半永久的に調査を続けている人もいます。
調査で浮気していないことが分かった場合は、自分の不安な心にケリをつけて、パートナーを信頼してあげることができるかどうかが重要なポイントです。
なぜ自分で浮気調査をして成功できたか
自分で浮気調査をして、成功させた人は本当に少ないです。
全体の1割にも満たないと思います。
ここでは、成功した人の”ポイント”を説明していきたいと思います。
パートナーに隙があった
成功者の内の一人は、どうやらパートナーが「浮気用の携帯」を保持していたみたいです。
携帯にはロックがかかっていたのですが、誕生日の番号で簡単に解けてしまいました。
その携帯には、不貞行為が確実視されるメッセージが山ほど。
そのメッセージをしっかりと「別のカメラ」で撮影し、離婚&慰謝料の請求に成功しました。
自分で事前に猛勉強した
「パートナーに隙があった」の事例の方ですが、事前に浮気調査のことも猛勉強していました。
だからこそ、メッセージを携帯で見つけた時に「スクショでは証拠として成立しないことがある」というのを知っていました。
その方は調査を行う前に、2~3か月ミッチリ勉強したと言っていました。
尾行の予行練習もしていたみたいです。
協力者がいた
協力者がいる…というのも、自分で調査をするのに欠かせません。
ほとんどの方が「浮気されているということを知られたくない」と、協力者を用意しないです。
しかしその方は、幼馴染の信用できる友人に協力してもらい、ラブホテルに入る瞬間の写真をGETしました。
メンタルが強かった
メンタルが強いのは、成功者全員に共通していたと思います。
感情的にならずに、淡々と調査を行っていました。
浮気の証拠を目の当たりにしたあとも、事務的にことを進めていたと思います。
家で挙動不審にもなっていなかったので、パートナーに疑われることも一切ありませんでした。
時間とお金があった
こちらも重要な要素です。調査には「時間」と「お金」がかかります。
尾行する場合は数時間以上を覚悟しなければいけないですし、調査機器(GPS、高精度カメラなど)の金額も馬鹿になりません。
浮気調査を自分で行って、失敗した場合の結果
自分で浮気調査を行った場合、9割以上の方が失敗に陥っています。
浮気調査の失敗とは「調査がバレる」「証拠を押さえられない」「証拠が裁判で無効」などです。
さて、どんな結果へとたどり着いてしまったのでしょうか。
浮気調査がバレてしまい、パートナーから離婚を言い渡された
これはとても多い例です。
なんらかの理由で調査がバレてしまい、パートナーとの仲が修復不可能な状態になってしまいました。
「浮気をされていたのに慰謝料の請求ができない」「しかも離婚を言い渡される」という、泣き寝入りどころか、泣きっ面に蜂の状態になってしまいます。
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調査をしてみたけど、結局探偵に依頼することにした
こちらもとても多いケースです。
調査を自分でしてみたのはいいものの「まったく証拠が押さえられない」「調査していることがパートナーに感づかれてしまった」などの理由から、結局探偵に駆け込んできます。
やはり浮気調査は素人にはハードルがかなり高いです。取り返しがつかなくなる前に、探偵に依頼するのが吉でしょう。
違法の調査を行ってしまい、パートナーから訴えられた
浮気調査をする場合に、その調査が違法である可能性もあります。「アプリの無許可インストール」などです
。昨今様々な浮気調査のアプリが公開されているのですが、パートナーの携帯に無許可でインストールするのは、基本的に違法と判断されます。
証拠が裁判で有効とみなされず、泣き寝入りすることになった
せっかく押さえた証拠が裁判で認められなかったケースもありました。
証拠が有効か無効かの判断は、かなり専門的なところになります。その道のプロフェッショナルでないと判断が難しいです。
こちらの方は、残念ながら慰謝料の請求に失敗し、浮気調査にかけた「時間」「お金」「心」を台無しにしてしまいました。
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なぜ自分での浮気調査が失敗してしまったのか
自分で浮気調査をするのはとてもハードルが高く、9割以上が失敗に終わっています。
ここからは、自分で浮気調査をした場合の失敗要因の代表例を紹介いたします。
調査の経験がなかった
調査の経験がないがゆえに、以下のような原因のバレ方がよくありました。
- GPSをつける場所が甘かった
- 尾行しているときの”パートナーとの距離”が甘かった
- パートナーの周りに聞き込みしていることがバレた
- 携帯を勝手に触ったことがバレた
自分で調査を行うのは本当にリスクがあります。
調査がバレてしまったら「パートナーに警戒心が生まれ、今後の調査が難しくなる」「パートナーとの関係性が壊れる」可能性が大きいです。
「知識」「経験」「センス」が必要とされるので、いずれか一つでも欠けている場合は、自分で行うのはやめた方がいいでしょう。
想像以上に過酷な作業で辛かった
パートナーの「携帯」「PC」などに浮気の証拠が見当たらない場合は「尾行」の必要性が生じるのですが、尾行してみたはいいものの「辛い」という理由で、断念してしまうことも多いです。
以下は「辛い」と言われているポイントになります。
- 数時間以上も同じ場所にいなくてはならない時がある
- 冬は寒く、夏は暑い
- トイレやコンビニに行けない
- パートナーとの距離感を必要以上に離してしまい、見失う
尾行は「ただついていくだけの簡単な作業」と思われがちですが、実際はとても大変です。
イメージと実際の大変さのギャップから、諦めてしまう人が多いです。
決定的な証拠を押さえるスキルがなかった
こちらもとても多いケースです。
携帯のロックが解除できない、携帯を見てもメッセージが消されている、浮気相手と接触している時の写真が綺麗に撮れない…時間だけを浪費してしまいます。
パートナーが言い逃れできないような決定的な証拠は、簡単には押さえられません。
また証拠を押さえられない時間が長引くほど、調査がバレてしまうリスクが大きくなってしまいます。
有効な証拠に関する知識がなかった
せっかく証拠を押さえたのに「無効」と言われたら、骨折り損ですよね。
浮気で慰謝料を請求するには「不貞行為」の証拠でないと、裁判では有利になりづらいです。
「マッチングアプリがダウンロードされている」「知らない異性と会う約束をしている」という事実だけでは、少し弱いのです。
尚、以下のような証拠だと裁判で有利とされています。
- ラブホテルに入る瞬間の写真
- 不貞行為が明らかに推測されるLINEのやりとり
- 不貞行為が明らかに推測されるGPSの履歴
- 自白の証拠
その証拠が裁判で有利になるかどうか、さすがに素人では判断が難しいところです。かならず専門家に意見を仰いだ方がいいでしょう。
精神的に辛くなった
浮気調査をしていると、パートナーの「裏切り」を目の当たりにする可能性が高いです。目の当たりにした時に、平常心でいるのはとても難しいです。
パートナーに詰め寄ってしまったり、浮気相手に連悪をしてしまったり、中には本格的に精神的な病いを患ってしまう方もいます。
精神力に自信がない方は、調査はプロに任せて、あなたは「今後をどうするか」ということを考えることに専念した方がいいでしょう。
まとめ:自分で浮気調査を行うのはリスクが大きい!探偵に依頼した方が吉
自分で浮気調査を成功させた人は、私が見てきた中では1割もいません。
浮気調査は「経験」「知識」「センス」が必要とされます。
また、浮気調査が失敗してしまった場合には、パートナーとの関係が更に悪化する可能性もあります。
余程のことがなければ、基本的にはプロの探偵に依頼するのが吉でしょう。
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